DIARY−序章− 2-1



*回想*-side 憂斗-

【音楽:アップテンポ】

【ドドドドドッ(走ってきた音)】

笑美32

001

「さぁ、着きました!!!」

笑美33

002

「いよいよ生徒会メンバーとの対面だけど、大丈夫?」

憂斗50

003

「・・・。えぇ、まぁ、大丈夫?だと思いますよ?」

笑美34

004

「ホント?凄いね!緊張しない?」

憂斗51

005

「緊張しない訳ないですけど、まぁ、なるようになるかなって・・・。」

笑美35

006

「そっか・・・。じゃあ、期待してもいいんだね?」

憂斗52

007

「は?期待・・・?・・・一体何に?」

【ポン(ハテナ音?)】

笑美36

008

「えっ!?あれ?・・・言ってなかったっけ?」

憂斗53

009

「・・・いえ、何も聞いてないですよ?」

笑美37

010

「あぁ〜・・・。まぁ、なるようになるよ!うん!大丈夫!」

【バシバシッ(背中をたたく音)】

憂斗54

011

「・・・先輩。何か大事なこと言い忘れてたんですね?そうなんですね?」

笑美38

012

「てへ☆」

憂斗55

013

「・・・はぁ〜。『てへ☆』じゃないですよ・・・。もう・・・。」

笑美39

014

「まぁ、大丈夫だから。うん、安心したまえ!」

笑美40

015

「なんというか、まぁ、むしろ憂斗君にとってはいいことだから?」

憂斗56

016

「は?いいこと?だから何なんです?」

笑美41

017

「ほらほら、そんな小さなこと気にしてたら、全校生徒奴隷化計画なんて夢のまた夢だよ?」

憂斗57

018

「いやいやいや。そんな恐ろしい計画立ててませんから!」

笑美42

019

「とにかく!・・・論より証拠という言葉に従って行動しなさい!」

笑美43

020

「ここで言い合ってたってしょうがないでしょ!?」

憂斗58

021

「えぇ・・・。なんか納得いかないですけど、そうですね・・・。」

笑美44

022

「はい!ということで、御一名様ご案な〜い!!!」

【ガラガラガラ〜】

【ドン(突き飛ばす音)】

憂斗59

023

(先輩はいきなりドアを開いて、俺を突き出した。)

【ピシャンッ】

【音楽変更:クラシック調】

憂斗60

024

(先輩は立ちふさがるように、後ろに立ち、ドアを閉めた。)

憂斗61

025

(部屋の中には3人の生徒が居た。というか、全員女子?)

笑美45

026

「ごきげんよう♪皆さん。今日は皆さんにお土産をお持ちしました。」

憂斗62

027

「ちょっと待ってください?笑美先輩・・・。土産って・・・。」

笑美46

028

「えぇ、その通りよ♪というわけで、憂斗君?ごあいさつなさい。」

憂斗63

029

「え?ごあいさつって・・・。てか、先輩キャラ違くありません?」

笑美47

030

「失礼なことをおっしゃるわね、貴方。私はいつもこうよ?ねぇ、皆さん?」

魅華01

031

「そうね・・・。おかしいわね、笑美さん・・・。どうしたの?」

友華01

032

「なにか悪いものでも食べたのかしら?」

歩実01

033

「きっと、階段から落ちて一時的な記憶障害に陥っているんですわ!!!」

【雷の落ちる音】

魅華02

034

「そうね!それだわ!!!」

【びっくり音】

友華02

035

「えぇ、間違いないと思いますわ!!!」

歩実02

036

「おかわいそうに、笑美さん・・・。ぐすっ・・・。」

【音楽以外数秒停止:間】

笑美48

037

「てか、先輩たち?いい加減にしてもらっていいですか?」

魅華03

038

「は?何を?」

笑美49

039

「何をって・・・。まぁ、最初にふざけた私が言うのもおかしいですが・・・。」

魅華04

040

「そうよね〜。私たちに一切の非はないですわよね。」

笑美50

041

「そんなことはないですけどね・・・。まぁ、それはいいとしてですね・・・。」

笑美51

042

「新入生を勧誘して連れてきたんですけど・・・。置き去りになってますよ?」

魅華05

043

「あら!なんてかわいそうなことを!!!」

【ガーン(驚き音)】

魅華06

044

「私としたことが・・・。なんてことを!」

魅華07

045

「歩実さん!友華さん!自己紹介なさって!」

歩実03

046

「はい。ただいまご紹介に預かりました、歩実です。三年生書記を務めています。」

友華03

047

「同じくご紹介に預かりました、友華です。三年生会計を務めています。」

魅華08

048

「そして、私が生徒会長を務めさせて頂いている魅華、三年生ですわ!」

【ドドーン】

【ざば〜ん(波の音)】

魅華09

049

「なにか学園生活で困ったことがあったら、いつでもいらっしゃい?」

憂斗64

050

「はっはい。ありがとうございます。俺は憂斗って言います。」

憂斗65

051

「笑美先輩に半ば無理やり連れてこられて、生徒会に入れって言われました!」

魅華10

052

「無理やり・・・。それは本当なのですか?笑美さん?」

笑美52

053

「いいえ。事実無縁ですわ、先輩。」

憂斗66

054

「いや、なに言い切ってんですか?無理やりだったじゃないですか!?」

【ガーン(びっくり音)】

魅華11

055

「と、彼は言っていますけれど?どういうことなんです?」

笑美53

056

「きっと照れているんですよ?会長をはじめ、先輩方はお綺麗ですから・・・。」

魅華12

057

「・・・。そうね・・・。そう言われれば、そうかもしれないわね・・・。」

笑美54

058

「今の生徒会に男子は一人もいません・・・。力仕事や面倒ごとなど、私たちだけでは手に余っているのが現状です・・・。」

魅華13

059

「そうね。その通りだわ・・・。」

笑美55

060

「そう。そこでここにいる彼・憂斗君!」

笑美56

061

「彼こそこの生徒会の力仕事や、面倒ごとを率先して片付けてくれる救世主!!!」

【ズビシッ(指差し音)】

魅華14

062

「あぁっ、なるほど!!!そういうことですのね!」

【ヒラメキ音】

魅華15

063

「わかりましたわ、笑美さん。あなたの意見のほうが正しいことを認めますわ。」

憂斗67

064

「えぇっ!?いや、あからさまに今後のことを考えての判断ですよね?」

憂斗68

065

「俺に面倒ごとを押し付けようという考えが、もう丸わかりですよ!」

魅華16

066

「ふぅ・・・。貴方がなにをおっしゃりたいのか、まったくわかりませんわ?」

笑美57

067

「ですね。憂斗君?貴方に拒否権なんてないって言ったでしょう?」

憂斗69

068

「くっ・・・。マジかよ・・・。なんてことだ・・・。神は俺を見捨てたか・・・。」

【ガガーン(がっかり音)】

魅華17

069

「もうあきらめなさい。笑美さんと出会ってしまったのが悲劇だったとしか、言いようがありませんわね・・・。」

魅華18

070

「まぁ、それに。貴方にとって、それほど悪い話ではないでしょう?」

憂斗70

071

「あまりそれに賛同しかねますが・・・?」

魅華19

072

「実際それほど面倒ごとなど起こりませんし、力仕事も男子の運動部の方など有志を募ってお手伝いいただいていますし・・・。」

魅華20

073

「それに生徒会の役員になれば・・・。」

憂斗71

074

「生徒会の役員になれば・・・?」

魅華21

075

「この私に毎日会えるのですよ♪」

【キラキラ音?(花びらが舞うような感じ?)】

憂斗72

076

(自信満々に言ってるよ・・・。この人・・・。)

憂斗73

077

(てか、この逃げ場がない状況で一体どうしろってんだ!?)

憂斗74

078

(何とかしなきゃ・・・って、まぁ何でそんなに生徒会に入るのがいやなんだ?)

憂斗75

079

(なんか別に入ってもいいかも知れないな?)

憂斗76

080

(というより、最初は入る気だったような気も・・・?)

憂斗77

081

(はぁ〜・・・。まぁ、なんだ?あきらめも肝心か・・・。)

憂斗78

082

「会長。笑美先輩。先輩方。」

憂斗79

083

「俺、生徒会に入れてもらっていいでしょうか?」

笑美58

084

「憂斗君!やっと決心してくれたのね?」

【喜びの音?】

魅華22

085

「貴方のその言葉を待っていましたわ!」

【拍手】

歩実04

086

「私たちは貴方を快く向かいいれるわ!というか、なんか久しぶり!?」

【バンバン(机をたたく音)】

友華04

087

「オメデトウ憂斗君!ただ私たちのことも忘れないでね?」

憂斗80

088

「はい!それではこれからよろしくお願いします!!!」

憂斗81

089

(そうして俺は生徒会に入った。そして・・・。)

憂斗82

090

(笑美と同じくらい、いや俺を変えたというなら彼女の方が大きいかな?)

憂斗83

091

(そう。俺を変えた人物・魅華と出会った・・・。)